duolingo english test(以下DET)は、自宅から手軽に受験できる英語試験として、留学や進学、キャリアアップを目指す人々に人気が高まっています。
本記事では、DETのスコアの仕組みから、他試験との比較、志望校ごとの目標スコアの目安までを徹底解説します。これからDETを受験しようと考えている方、他の英語試験と比較検討している方にとって、必要な情報をすべてまとめた保存版ガイドです。
DETのスコア概要
まずはDETのスコアの全体像を見てみましょう。DETのスコアは様々な要素が組み合わさって計算されています。スコアの仕組みを知ることは戦略的なスコアアップに繋がるため、必ず理解しておきましょう。
スコアの仕組みと採点方法
DETは10点から160点満点の範囲で5点刻みで評価されます。受験者の回答を元に、統計に基づいた機械学習のアルゴリズムによって採点が行われています。

各設問には回答の制限時間が設けられていますが、時間内であれば、設問に回答するまでにかかった時間はスコアには影響しません。
また、わからない問題が出て来た時は、推測で回答を記入するか、設問をスキップすることができますが、設問の種類によってどちらが良いかは異なります。以下公式の情報から、知っておくべき採点方法のTipsをまとめたのでご参考ください。
▼採点方法のTips
- 基本的には、不正解を入力するよりも、回答をスキップする方が不利になる
- ただし、空欄補充問題は、空欄と不正解は同等に扱われる
- リスニングや書き起こしの問題では、不正解であっても何か記入した方が良い
※参考:duolingo english test | help center
何点取れると良いの?
では、一般的に何点を取れると「良い」と言えるのでしょうか。もちろん基準は人それぞれですが、ここでは目安をお伝えします。
DET受験者の平均点は100~110点と言われています。また、ハーバード大学やスタンフォード大学などの難関大学への出願は120点が目安です。(各大学のスコア目安はこちら)
そのため、DETで80点を下回る場合は基礎からの対策が必要と言えるでしょう。この場合は、DETの試験対策やテクニックの前に、そもそもの基礎知識を見直す必要があります具体的には、英単語、英熟語、英文法、英文解釈、発音などです。
AIGMA ENGLISHはDET専門塾で、受講者のレベルに合わせて必要なカリキュラムを提供しています。基礎英語力から磨きたいという方も、効率的で効果的な英語学習の方法をお伝えしています。

採点の構成と評価項目
DETの採点は、スピーキング、ライティング、リーディング、リスニングの4技能を総合的に評価しています。正確にいうと、この4技能を評価する「サブスコア」の平均値が総合スコアとなります。
ですから、例えリーディングが得意だとしても、他の技能で得点を稼ぐことができなければ、総合スコアは下がってしまいます。
サブスコアは2024年の7月に評価方法が少し変わり、各技能をより細かく分析できるようになりました。では、サブスコアの仕組みについて詳細に見ていきましょう。
DET特有の「サブスコア」とは?
前章で説明した通り、DETの総合スコアは「サブスコア」をもとに算出されます。ここでは、サブスコアの構成要素について解説します。
サブスコアとは?種類と意味

サブスコアは「個別サブスコア(Individual subscores)」と「Integrated subscores(総合サブスコア)」の2種類で構成されています。
「個別サブスコア」はスピーキング、ライティング、リーディング、リスニングの一般的な4技能を指します。
一方「総合サブスコア」はProduction(発信力)、Literacy(読解力)、Comprehension(理解力)、Conversation(会話力)、の4つの指標があります。それぞれは2つの個別サブスコアの平均点をとっています。
▼統合サブスコアの指標と意味
- Production(発信力):
自分の考えを構成的に伝える力(ライティング・スピーキング) - Literacy(読解力):
文章を読んで理解し、正しく処理する力(リーディング・ライティング) - Comprehension(理解力):
聞いたり読んだり情報を正確に把握する力(リスニング・リーディング) - Conversation(会話力):
双方向の会話や日常的なやり取りがスムーズにできる力(スピーキング・リスニング)
サブスコアを活かす方法
サブスコアの構成要素を知っておくことで、自身の得意・不得意を理解することができます。特に得点が伸びないサブスコアを確認し、学習の優先順位や教材の選定をする際に的確な戦略を立てることができるからです。
例えば、Literacy(読解力)とComprehension(理解力)は高得点だが、Conversation(会話力)で得点が伸びない場合は、テキストでの長文読解問題よりも、実際の会話練習の方が効果的でしょう。
総合スコアの変化で一喜一憂するのではなく、サブスコアを確認し、以下に苦手を克服できたかを見ることで自身のモチベーションにも繋がります。もちろん、自分の得意分野は得点源としてさらにステップアップを目指すことも効果的です。
DETの平均スコアと分布
どんなテストでも、平均点を知ることで自分の立ち位置を客観的に見ることができます。しかし、DETは平均点の捉え方が難しく、サブスコア等の様々な指標をもとに、自分の立ち位置を理解することが必要です。ここでは、平均点の見方と、自身のスコアの適切な判断方法を解説します。
DETの平均点は?
DETの平均的なスコア帯は100~110点と言われています。過去の公式のブログでも「多くの受験者が105点前後に集中している」と記載があります。
しかし、これは世界全体のグローバルなデータであるため、日本人受験者に絞った平均スコアはやや低めの90~100点前後であるという報告もあるようです。
また受験者によって、4技能のバランスにばらつきが出やすいのも特徴です。特にサブスコアのProduction(発信力)で測れるスピーキングやライティングは差がつきやすい項目です。
自分のスコアが平均より高いか?の判断軸
DETはAIが出題問題を出し分ける「アダプティブ方式」のため、受験者ごとに出題問題が異なります。そのため、平均点といっても、自分と全く同じ問題を受験した人の平均ではないことに注意してください。
では、自分が他の受験者と比較してどの位置にいるのかはどのようにわかるのでしょうか。
おすすめは以下2つの比較方法です:
- 受験した年度の平均と比較
- 自分自身の目標や過去スコアと比較
まずは、受験した年度のグローバルの平均スコアと比較することです。現時点(2025年7月)では、公式サイトでは各年度の平均スコアを公開していないため、情報ブログ等でチェックしましょう。
一方で、周りの受験者と比較をするのも良いですが、自分自身の目標やステップに合わせた比較も大切です。例えば、具体的な志望校や応募先がある場合は、そのスコアラインと比較します。
さらに、複数回受験している場合は、自身の過去の記録からどれほどのスコアの伸び率があったかを確認することで、自身の成長や課題も明確になります。
DETスコアの換算早見表
DETのスコアは、TOEFL、IELTS、TOEIC(推定)等の他の英語試験とある程度換算が可能です。
各試験スコアとの比較一覧
以下の表は、DETのスコアを各英語の試験に換算した表です。すでに他試験でのスコアを保持している場合はDETでの目安も確認してみてください。
DETスコアの換算早見表
DET | TOEFL iBT | IELTS | TOEIC(※推定) | CEFR |
160 | 118–120 | 9.0 | 970〜990 | C2 |
150–155 | 110–117 | 8.0〜8.5 | 900〜970 | C1〜C2 |
140–145 | 100–109 | 7.5 | 850〜899 | C1 |
130–135 | 90–99 | 7.0 | 800〜849 | B2〜C1 |
120–125 | 80–89 | 6.5 | 750〜799 | B2 |
110–115 | 70–79 | 6.0 | 700〜749 | B1〜B2 |
100–105 | 60–69 | 5.5 | 650〜699 | B1 |
90–95 | 50–59 | 5.0 | 600〜649 | A2〜B1 |
80–85 | 40–49 | 4.5 | 550〜599 | A2 |
70–75 | 30–39 | 4.0 | 500〜549 | A1〜A2 |
※TOEICの正式な換算表は存在しないため、推定でのスコアを表示しています
CEFRとは?国際的な英語力の指標
一番右列のCEFRとは、「ヨーロッパ言語共通参照枠」と呼ばれる、英語力をA1~C2の6段階で評価した国際的な英語力の指標です。A1〜A2は「初級」、B1~B2は「中級」、C1~C2は「上級」レベルです。
CEFRはスピーキング、ライティング、リーディング、リスニングの4技能を総合評価しており、海外大学・企業の語学基準にも使用されているため信頼性の高い指標です。
DETのスコアも公式にて、CEFRの換算表が公開されているため、国際基準で自身の実力を把握することも可能です。
試験ごとの特徴と使い分けのポイント
各種英語試験での換算が可能であれば、どの試験を受けても同じではないか、という疑問を持つ方もいるかもしれません。
しかし、各試験は受験形態やスコアの用途によってそれぞれ特徴があるため、受験目的に合わせた試験選びが重要です。
▼各試験の特徴まとめ表
試験名 | 特徴 |
DET | ・いつでもオンラインで完結 ・費用が安い(約11,000円)・海外大学での受け入れ多数 |
TOEFL/IELTS | ・日付および試験会場指定 ・海外大学での受け入れ多数・知名度が高い |
TOEIC | ・日付および試験会場指定 ・日本国内では就活 ・転職に有利・海外では評価が低めの印象 |
海外大学進学を目指す方には、DET、TOEFL、IELTSがおすすめです。
特に、時間がない方や早急にスコアが必要な方には、オンラインでいつでも受験可能なDETが最適です。
一方、日本国内での就職や転職をお考えの方には、幅広い分野で活用できるTOEICがおすすめです。
どの試験が自分に合っているか迷う場合は、プロへの相談も有効です。AIGMA ENGLISHでは、DETはもちろんのこと、他の試験とを比較し、あなたに本当に必要な英語対策をご提案します。まずはお気軽にLINEでご相談ください!

志望校別・必要なスコアの目安
続いて、DETを利用して海外大学に出願する際のスコア目安を説明します。
有名大学のスコア基準一覧(表形式)
▼ DETスコア目安別 米国大学リスト
130点以上 | カリフォルニア工科大学(カルテック) (130点以上) デューク大学 (135点以上) ペンシルベニア大学 (130点) カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー) (140点 – 合格事例に基づく) |
125点~134点 | コロンビア大学 (120~130点 – 学部による) コーネル大学 (125点以上 – Higherレベル) ハーバード大学 (明確な記載なし) |
120点~124点 | イェール大学 (120点以上) マサチューセッツ工科大学(MIT) (120点) カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA) (120点以上) |
115点~119点 | プリンストン大学 (115点以上) コーネル大学 (115点以上) ミシガン大学 (明確な記載なし) ノースウェスタン大学 (明確な記載なし) |
※DETのスコア要件は、入学年度や学部・プログラムによって頻繁に更新されることがあります。出願の際は、必ず各大学の公式ウェブサイトで最新の情報を確認してください。
上の表では、各大学が要求する最低スコアの目安をまとめていますが、これは公開情報を基に作成しており、明確な記載がない大学については、他の大学とのレベルを比較した推定値が含まれていますので、あくまで参考としてご活用ください。
特に、アイビーリーグやその他の名門校では、DETスコア120点以上が一般的な合否ラインとされています。さらに、高度な英語力を要するプログラムでは、125点から130点のスコアが求められることも珍しくありません。
一方、多くの州立大学や総合大学では、115点以上で出願が可能な場合が多いですが、いずれの大学においても、平均点以上、あるいはそれ以上のスコアを保持していることが、海外大学への出願の前提条件となります。
サブスコアに条件を設ける大学もあり
大学やプログラムによっては、総合スコアだけでなく、各サブスコアに対しても条件を設けている場合があります。特に、ライティングやスピーキングなど特定のスキルが重要視されるプログラムでは、サブスコアの条件が設けられる傾向があります。
入学審査では、総合スコアとサブスコアに加えて、受験者のスピーキングサンプルとライティングサンプルも参照されることがあります。やはり、各技能で点数の偏りがでないように苦手分野を作らないようにすることが大切です。
スコア基準の調べ方と注意点
志望する各大学のウェブサイトで、スコア要件(総合スコアおよびサブスコアの有無)を直接確認することが最も確実な方法です。要件は頻繁に変更される可能性があるため、常に最新の情報を確認するようにしてください。
また最低スコアだけでなく、DETの受験に関する追加の規定(例:特定のサブスコアの最低点、スピーキングサンプルとライティングサンプルの重要性など)がある場合は要チェックです。
練習テストと本番スコアの違い
DETでは練習テストが受けられますが、練習テストのスコアの捉え方には注意が必要です。
練習テストとは?
DETでは、本番を受験する前にサンプルの練習テストを何度でも受けることができます。公式ウェブサイトで提供されており、試験時間は45分と通常より短いですが、本番同様の問題形式を試すことができます。
練習テストでも、非公式のスコア推定値を受け取ることができます。そのため本番前に自身の実力値をおおよそ把握することが可能です。
練習テストや本番のテストの具体的な受け方の手順はこちらの記事で説明しています。
本番とのスコア差はどれくらい?
練習テストのスコアは非公式の推定値であり、本番のスコアと一致する保証はありません。
その主な理由は、DETが「アダプティブ形式のテスト」であるためです。DETでは、AIが受験者のパフォーマンスに応じて問題の難易度を調整します。正解数が増えれば難易度が上がり、不正解であれば簡単になるという仕組みです。
一方、練習テストは問題形式に慣れることを目的としているため、あらかじめ決められた問題が出題されます。これが本番との大きな違いです。
一部のDET受験者の体験談からは、練習テストのスコアと比較して本番スコアがやや低くなる傾向がうかがえます。これは、本番のプレッシャーやアダプティブ形式による難易度調整が影響していると考えられます。
練習スコアの使い方と注意点
練習テストのスコアは、あくまで自身の英語力の目安として活用し、過信せず学習の進捗を測る指標の一つとして捉えましょう。
なお、練習テストで受け取れるのは総合スコアのみです。スピーキング、ライティング、リーディング、リスニングの4技能別のサブスコアは表示されません。
そのため、練習テストは本番テストの時間管理や独特の形式に慣れるための実践的な練習として活用することをおすすめします。何度でも受験できるので、本番環境をシミュレーションし、慣れるまで繰り返し挑戦しましょう。
AIGMA ENGLISHでは、DETの独特な問題形式に対応するためのオリジナル単語帳を無料で配布しています。LINE登録だけで誰でも受け取れるので、受験を検討している方はぜひご活用ください!

よくある質問(FAQ)
最後にDETのスコアに関するよくある質問をまとめました。受験前に確認してみてください。
スコアの有効期限は?
DETのスコアは、有効期限が2年間です。これは、試験実施日からカウントされ、2年を過ぎると公式には使用できなくなります。
サブスコアが低いと不合格になる?
大学やプログラムによっては、総合スコアだけでなく、特定のサブスコアに対して最低要件を設けている場合があります。もし志望する教育機関がサブスコアに条件を設けている場合、その条件を満たさなければ不合格となる可能性があります。DETは、総合スコアとサブスコアに加えて、Speaking SampleとWriting Sampleを教育機関に提供します。これらのサンプルは、各大学が受験者の英語力をより深く理解し、どのような人物であるかを知るために利用されます。
何回でも受けられる?
DETは、30日間に最大3回まで受験することができます 。テストを購入してから21日以内に受験する必要があります 。2回テストパックを購入した場合、1回目の結果を受け取ってからさらに21日以内に2回目のテストを受験することができます 。
大学へのスコア送付は無料?
DETのスコアは、希望する大学や学校に無制限に無料で送付することができます 。スコアは電子メールにて送付され、教育機関は送付後すぐに結果にアクセスできます 。
まとめ
DETのスコアの仕組みを理解し、自身の目標スコアと学習の方針を明確にすることで、志望校合格やキャリアアップに繋がります。
まずは本記事でスコア構成要素、他の英語試験の換算表、志望校基準、練習テストの違いを網羅的に把握しましょう。そして、みなさんの実践的な学習と受験準備に活用してください。
最後に、AIGMA ENGLISHのサポートをご案内します。AIGMA ENGLISHは日本初のDET専門塾で、受講者のレベルに合わせた適切なカリキュラムを通して、目標スコアの達成へ伴奏します。また、DET公式パートナーにも認定されており、AIGMA経由の受験申し込みで、DET受験料10%オフ特典をプレゼントしています。下記のLINE登録より、特典をゲットしてください!
